「考える」を効率化する(その1)

今回は趣を変えて、これまでとは少し違った側面から「生産性」について考えてみた

いと思います。

-

『ツールと思考回路設計』、それから1990年代に流行した

『エンドユーザコンピューティング』をキーワードとして進めたいと思います。

-

最近、とある番組を見ていて、コンサルタントの大前研一氏が以下のような

話をされていました。

毎日のように様々な企業や、団体の方に広範囲な分野の事について

プレゼンテーションをされていますが、大体前日に短時間で内容を作成されている

そうで、どのように内容を作成されているかというと、

①    プレゼン内容の要点だけを箇条書きでまとめる。

②    その要点の論拠となるデータやグラフ等

(普段から気になったデータを都度集めて保存)

膨大な過去のデータから引っ張ってきて論拠を補強する。

との事でした。

では世界のマクロな経済状況のデータから、個別企業のデータまで、膨大な過去の

データをどう整理して直ぐに引っ張り出せる状態にしているのかといえば、それは

「ここ(頭の中)にある」と仰っていました。

-

頭の中でデータのインデックスを作成されているという事(もちろんそれ以外にも

方法をお持ちなのでしょうが)ですが、なかなか簡単には出来ない事だと

思いますので、そのデータベース作成を普段の生活や仕事をしながら

作れる方法がないか?

そんな視点で以下をご紹介してみたいと思います。

-

以前に当ブログで「Evernote」をご紹介した際、名刺管理という側面に着目して

取り上げました。

Evernoteの活用方法は他にも数多くあり、むしろ一般的に注目されているのは

「全ての情報を一所にまとめる統合性」と言えます。

テキスト、音声、写真、PDF、WEBページなど、およそ自分が必要な全データを

Evernoteにまとめて保存しておくことで、効率的な検索が可能な自分専用の

データベースを構築することが可能となります。

-

特にiPhoneユーザーであれば、Evernoteの利点は統合性以外の側面にも

見つけることが出来ます。

-

例えば、移動時間やちょっとした待ち時間といったデッドタイム(※)を、

Evernoteの活用によって自動的に「情報収集の時間」とすることも可能です。

(※この用語は正式なものではなく、有効利用できないスペースを表す

「デッドスペース」という言葉に対し、「有効利用できない時間」という意味

で用います)

デッドタイムで得た情報をその場で閲覧するだけでなく、

Evernoteで保存管理することで、後ほど自宅やオフィスのPCで見直した

際のデータベースを作ることができるのです。

-

上記を図にしてみます。

Evernoteを活用すると、例えばこんな1日が考えられるのではないでしょうか?

-

通勤時に、気になる広告記事を見かけたとします。

取り掛かっているプロジェクトAと関係がありそうな文面です。

さっそくiPhoneで写真を取り、画像を「プロジェクトA」という分類タグをつけて

Evernoteに保存します。あまり時間が無いので、写真だけでは分かりづらい、

内容に対する所感は音声メモを録っておき、電車に乗ってから記事の内容に

ついてWEBで検索することにしました。

音声メモ、WEB検索結果ともに「プロジェクトA」のタグで保存しておきます。

オフィス到着後、先程の情報と社内文書を比較します。

重要と思われる部分については資料に追加。

午後の会議内容はホワイトボードの写真を撮って、やはりEvernoteに保存します。

帰宅し食事も終えてくつろいでいると、TVの特番内容が目を引きました。

プロジェクトAおよびBで使えそうな店舗情報が紹介されています。

ノートパソコンを開き、WEB検索をかけて大まかな情報を仕入れます。

その店舗は○×百貨店という、自宅からもほど近い場所に位置するお店でした。

週末にでも実際に行ってみて、取り扱い商品を見てみようと思います。

TVとWEBで調べた結果を簡単にまとめたものは「プロジェクトA」と

「プロジェクトB」、それから「買い物」というタグを付けて保存します。

週末の買い物時、「買い物」リストには食料品などと共に「○×商店」

の情報が挙げられているため、特に意識せずとも、プロジェクトA,Bが

進展することになります。

-

上記例のような「普段の一日」が、いつの間にか「自動的に自分の思考回路を必要

な方向へ導いてくれる仕組み(データベース)」によって効率化されています。

勿論これは一つの例であって、「こうやって使おう」という指針が無ければ

成立しません。

しかし重要なのは、「思考」という完全に主体的な(と思われている)ものを、

ツールの活用によってある程度「自動制御」できるということではないでしょうか。

別の言い方をすれば、これはすなわちツールを使って「思考回路設計」する

ことに他なりません。

-

整理しますと、以下のようになるのではないでしょうか?

①    何について考える必要があるのか要点をまとめておく

(プレゼンテーションの要点や上記の例のプロジェクトA、プロジェクトBに当たる事)

②    要点を満たすために必要なデータを普段から収集し、

いつでも取り出せる形にしておく

(頭の中に検索エンジンを持つ。Evernoteの「タグ」を活用した情報管理等。)

-

ツールを使って「思考回路設計」を行う事により、人の行動が変わり、

今までより質の高いアウトプットが短時間で出せるようになる可能性が出てくるの

ではないかと思います。

-

ご参考

エキスパートに学ぶEvernote「タグ」の使い方 « Evernote日本語版ブログ

http://blog.evernote.com/jp/?p=110

-

(続く)

タグ: , ,

コメントをどうぞ

Trackback URL